Monday, February 25, 2008

ボストンで生む人のための出産ガイド 7 (新生児スクリーニング、検査、新生児のちょっとしたこと、母乳、妊婦と社会、出生証明、出生届、パスポート

16. 新生児スクリーニング、検査
マサチューセッツ州の新生児スクリーニングは、踵採血による先天代謝異常スクリーニングと聴力検査(聴性脳幹反応ABR)。BWHでは、先天代謝異常スクリーニングとして、スタンダードの10種の他に、パイロットスタディーとして19疾患+肺嚢胞繊維症のスクリーニングを希望者に行っていました(http://www.umassmed.edu/nbs/index.aspx)2004年当時。

17. 新生児のちょっとしたこと
血中ビリルビンが基準値を上回る(黄疸)と光線療法を受けることになりますが、日本より退院が早いために大変なようです(産院入院中に光線療法となった方は、母のみ退院/搾乳ポンプ使用を指導され、産後の身体で通うことになりました。退院後すぐの検診で黄疸だった方は、(やはり母乳だったので)Children’s Hospitalに産後の身体で付き添い入院)。母乳栄養児や退院時に黄疸が心配された場合、新生児の小児科診察を早く受けるよう(通常1週間前後のところを退院後2日など)いわれることも多いです。ほかにちょっとしたことでも、ふにゃふにゃの赤ちゃんを連れて小児科に通わなくてはならないことは結構あるものです、がんばれー。

18. 母乳、妊婦と社会
米国は日本よりも母乳普及率は低く、母乳マッサージといった概念もほとんど無く戸惑う日本人も多いはず。しかし、子育てに熱心な母親を中心に母乳育児は推奨されていて、モールや公園で授乳する女性をみかけることは少なくありません。公共の場での授乳には寛容で、子どもを連れて入れる程度のレストランなら(たとえばホテルのレストランでも)オッケーなんだそうです。

ボストンエリアとくに大学や医療機関の職員用搾乳室(Pumping room)は整備されています。たとえば、Partners(BWH、MGH、PHS)では2002年から共有の搾乳ポンプを備えたMom’s roomを10ヶ所ほど用意していて、搾乳器用アダプター(30ドルくらい)を購入すれば職場でも搾乳が可能です(使用前にスタッフからオリエンテーションを受ける必要あり。また、ポンプの種類によってアダプターが違うので、職場/学業復帰+母乳継続を考えている人は出産前に連絡してみるのがベター)。身近に出産経験者がいたら(ネイティブスピーカーでも)、職場/学校での妊産婦のサポートプログラムについてきいてみましょう。そうそう、研究室勤務等で放射能被爆量測定のバッジをつけている人は、妊婦用のバッジも支給してもらいましょう。

19. 出生証明、出生届、パスポート
ボストン領事館から日本国籍取得のための出生証明に必要な書類一式を入手すると、出生証明の書類がはいっています。必要事項を記入して、分娩担当医からサインをもらえば有効な書類になります。ただし、出生した市役所に請求すれば出生証明を入手できるので(たとえばボストン市の出生証明書請求については、書式をインターネットで入手出来ます。産科医のサインをもらわなくても手続きはできます。ちなみに出生証明は、日本への出生届と米国パスポート申請で必要ですから2通あったほうがいいでしょう。日本国への出生届の詳細は、ボストン領事館へ。米国パスポートは申請は両親および本人が窓口に行く必要があり(2004年時点)、郵送で受け取るまで普通の取り扱いだと3−4週間かかりますので、お早めに。日本国パスポートは(通常は)出生届が受理されたのちに日本から戸籍を取り寄せて、申請に行きます。1週間程で受け取りとなり、本人を連れて窓口まで出向きます。

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