5. 出産方法の選択
国内外で活躍されている助産師さんからの情報です。
ボストンでの出産に特化したことではありませんが、どこで出産するにしても、出産する側が充分な情報を知っておくことは非常に重要なことです。アメリカで出産する場合、日本との大きな違いは、医師かナースミッドワイフを自分で選ぶことができるということです(日本でも助産院での出産は可能ですが少数です)。日本では妊娠中医師に診察を受けていたとしても、多くの病院では出産を直接介助するのが助産師であるため、あえて助産師を選ぶということをしないことが大半だと思います。したがって自分にとって最良のケア提供者を選択するということは、日本人には理解が難しいようです。勿論、職種も違うし同じ職種でも働き方が日本とは違うので仕方ありません。例えば、ボストンの大きな病院には助産師がいないため(2005年7月現在)、医師を選んだ場合、出産そのものを介助するのも医師です。押尾祥子著『アメリカで健康に暮らしたい女性のためにー思春期から更年期までー』は、ナースミッドワイフを選択した場合、どんなケアが受けられるのか、医師との違いなど参考になります。押尾先生はシアトルでなでしこクリニックを開業しておられます。
参照サイト:
・Childbirth Connection
女性が賢く出産を選択できるようにするため、最新の科学的根拠が掲載されたサイトです。無痛分娩、帝王切開、会陰切開などについて、妊婦さんが何を知っておくべきか、医師にどのように尋ねるのかなど消費者向けに書かれています。(英語)(いただいた書類ではhttp://www.maternitywise.org/home.htmlが記載されていましたが、Childbirth connectionに転送されました 世話人より)
・ 産院・妊娠・出産・母乳育児情報REBORNよりWHO出産科学についての勧告(日本語)
・ 同じサイトより米国CIMS「マザーフレンドリー産院の10か条」(日本語)
6. ナースミッドワイフの選択と予約
ご自分の保険でカバーされるかどうか確認が必要ですが、下記バースセンターではメジャーな保険はカバーされるとのことでした。(2005年6月現在)。バースセンターの選択イコール、ナースミッドワイフの選択です。この場合、異常が無い限りナースミッドワイフだけが診察・ケアし、検査の指示や、処方もナースミッドワイフが行います。
バースセンター:
・The Cambridge Birth Center in Boston (10 Camelia Ave, Cambridge)
・The Birthplace at Wellesley (9号線沿い)残念ながら2005年8月に閉院となりました。
7. 初診
問診は詳細で、説明は詳しく、渡される資料は膨大なので、パートナーと行くのをおすすめします(英語の得意不得意、通訳の有無に関わらず、必要なことを聞く、納得できる説明を受けるには連れがいたほうが安心でした)。初診のナースは、医師受診までに必要に応じた検査予約をしてくれることもあるようです。私は、いくつかの理由から医師診察前にルチーンの血液検査の他に経腹超音波検査を受けることができました。アメリカならではの妊娠中の注意事項/検査/医療行為についてもこのとき説明がありました(生肉/魚やフレッシュチーズを控えること/水銀摂取をさけるための魚の摂取制限/つわりの対処法/妊娠中のトリプルマーカーテスト/羊水穿刺/医学研究のためのトライアル参加募集/分娩の際の鎮痛や麻酔介入についてなど)。ただし、食事指導については医療スタッフによって多少異なるようです。あがりやすい人や英語に心配のある場合(私です)、妊娠出産および医療上大切なことや質問は、あらかじめメモを作っておくとちょっとは安心です。一般に妊娠中から授乳中にわたって総合ビタミン剤(葉酸を含む)をのむよう指導/処方されます。『90日分処方+次回の処方は処方せんなしで可』というものでした(個人的な判断から私は神経管欠損予防のための葉酸摂取と考えて初回処方分90日のみ服用しました)。
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